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【弁護士になるには】司法試験・予備試験ルート徹底解説!合格までの道のり・年数・難易度


本日は「司法試験・予備試験を経て弁護士になる方法」について、全体の流れや必要な年数を徹底解説していきます。


これから弁護士、検察官、裁判官といった法曹を目指す方に、ぜひ参考にしていただければと思います。


目次

弁護士になるには司法試験合格が必須

まず「弁護士になるにはどうすればいいか?」という点ですが、基本的には司法試験に合格することがゴールです。
これは多くの方がご存じだと思いますが、司法試験は誰でも自由に受けられるわけではありません。

実は司法試験を受けるためには、決められたルートが存在しています。
この受験資格を得るルートは大きく分けて3つあります。
「2つじゃないの?」と思うかもしれませんが、正確には3つ。実質的には2つの方法です。


司法試験受験資格を得る3つのルート

1つ目は、法科大学院課程の修了、いわゆるロースクール卒業です。
これによって司法試験を受ける資格が得られます。

2つ目は、司法試験予備試験の合格です。
予備試験は非常に難関ですが、これに合格すればロースクールを経ずに司法試験を受験できます。

3つ目は、法科大学院在学中の学長認定(法第4条第2項第1号)による受験です。
これは卒業見込みの学生にもチャンスを与える制度ですが、実質的にはロースクール修了と同等の扱いになります。

結論として、司法試験受験資格を得る方法は、「ロースクール修了」または「予備試験合格」の2つに集約されます。


ロースクールは2〜3年制、大学と合わせて約6年

ロースクールルートでは、入学後に2〜3年かけてカリキュラムを修了し、司法試験に挑みます。
法律未経験者向けの「未修者コース(3年)」と、法律既修者向けの「既修者コース(2年)」があります。

たとえば、法律未経験の方は小論文などの入試を経て入学し、3年間じっくり法律を学んで司法試験を目指します。
既修者コースでは、すでに法律を学んでいる方が対象で、2年で修了可能です。

また、大学在学中に「法曹コース」を選択すれば、大学を3年で卒業し、既修者コースに進むという短期ルートもあります。

人気ロースクールは倍率が高く、3倍以上になることも。
私自身、中央大学のロースクールに通っていましたが、現在の方がやや厳しくなっている印象があります。

大学とロースクールを合わせると、司法試験の受験資格を得るまでに約6年程度を見ておくと良いでしょう。


予備試験ルートは難関だが受験資格不要

次に予備試験ルートについて説明します。
予備試験は「司法試験の予備」と名がついている通り、司法試験の前段階に位置づけられる試験です。

この試験に合格すれば、ロースクールに行かずに司法試験の受験資格を得られます。
試験は以下の3段階に分かれています。

  • 7月:担当式試験(マークシート式、知識確認)
  • 9月:論文式試験(記述式)
  • 翌年1月:口述式試験(面接形式)

すべての段階に合格すると、晴れて司法試験の受験資格が得られます。
予備試験は受験料さえ支払えば誰でも受けられます。学歴や年齢の制限はありません。


予備試験の難易度と合格率の実情

予備試験の勉強時間は人によって大きく異なり、数千時間から1万時間といわれています。
それぞれの試験ごとの合格率は以下の通りです。

  • 担当式試験:約20%
  • 論文式試験:約20%
  • 口述式試験:約90%以上

全体を通した合格率は約3〜4%とされており、非常に難易度の高い試験です。
司法試験自体が「文系最難関」といわれる中、予備試験はその中でも最高レベルの試験といえます。

その分、予備試験を突破した人の司法試験合格率は非常に高く、90%以上が合格しています。
「では10%はなぜ落ちるのか?」という点については、さまざまな要因がありますが、詳細は後ほど解説します。

司法試験合格はゴールじゃない!予備試験後に油断して落ちた話

実は私も、平成15年に予備試験に合格しました。
ところが翌年の司法試験には、あっさり落ちてしまったんです。

原因は明確で、予備試験合格後に気が緩み、勉強量が一気に減ってしまったこと。
今振り返っても「慢心だったな」と感じます。

司法試験と予備試験には共通点も多いですが、別の難しさもあります。
予備試験に合格したからといって油断は禁物です。
しっかり対策しないと、本番で足元をすくわれてしまいますよ。


予備試験ルートは3〜5年が現実的な目安

予備試験から司法試験に進む場合、最短で2年ほどですが、実際には3〜5年ほどかかる方が多いです。

もちろん理想は1年や2年で突破することですが、かなりの努力と計画性が求められます。
だからこそ、余裕を持ってスケジュールを組むことが大切です。


ロースクールと予備試験、どっちがいい?

ロースクールと予備試験のどちらが良いかというのは、完全に人それぞれです。

たとえば、社会人で仕事を辞められない方なら、予備試験一択かもしれません。
逆に、大学在学中の方ならロースクールがスムーズに感じることもあるでしょう。

夜間ロースクールという選択肢もありますが、現実的には選べる範囲が限られてくることもあります。


予備試験を目指す勉強がロースクール入試にも役立つ

実際、ロースクールを目指す方の多くは、同時に予備試験の勉強もしています。

私の教え子にも、予備試験を主軸にしながらロースクールを併願する方が多くいます。
予備試験のレベルは非常に高いので、結果としてロースクール入試対策にもなるんです。

目指すなら、最初から高得点を狙った勉強をするべきです。
80点を目指していては70点しか取れない。100点を目指してこそ実力がついてきます。


司法試験後は1年間の司法修習がスタート

司法試験に合格すると、次は1年間の「司法修習(しほうしゅうしゅう)」に進みます。
この期間は、裁判所・検察・弁護士事務所などで実務を学ぶ研修のようなものです。

最初は座学中心の導入修習、続いて実地での実務修習、最後に集合修習という流れです。
研修中は月額13万5000円の基本給付金が支給されます。
さらに、家賃補助や引っ越し支援の制度もあります。

収集中に副業を届け出ることで、勉強会などの活動をしている人もいますよ。
私も実際に、収集中に法学の勉強会を運営していました。


修習の最後には「2回試験」!これを越えて初めて法曹に

司法修習の最後には「2回試験」という実技試験があります。
これは答案用紙が50枚を超えることもある、かなりハードな試験です。

しかし、修習をきちんとこなしていれば、自然と対応できる力が身についてきます。
今は想像がつかなくても、大丈夫。しっかり段階を踏めば、誰でも越えられる試験です。


弁護士デビューは平均26〜30歳が多い

司法試験合格者の平均年齢は20代後半。
翌年の修習を終えれば、26〜30歳で弁護士として登録する方が多いです。

ただし、社会人からチャレンジする方もたくさんいます。
年齢に関係なく、目指す価値のある職業だと私は思っています。


まとめ:あなたのペースで、自分に合ったルートを選ぼう

司法試験を目指すうえで大切なのは、自分に合ったルートを選ぶこと。
ロースクールか、予備試験か。どちらにもメリット・デメリットがあります。

焦らず、自分の生活や環境に合わせて選ぶのが正解です。
アガルートの講座や動画もぜひ活用しながら、ベストな方法で合格を目指していきましょう。

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