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弁護士なのに年収70万円?「食えない弁護士」のリアルな末路と3つの特徴

「これ見てください。ちょっと衝撃的ですよね。これは国税庁のホームページに載っている平成30年の弁護士の所得金額の統計です。」

「このグラフ、すごいですよね。上位の人たちは年収がバーンと跳ね上がっている一方で、所得が70万円以下という弁護士もかなりの数います。全体の中で、最も多い層がそこなんです。」


「私は事務所を開業して13年目。経営も順調です。」

「一方で、先ほどの国税庁の統計でも分かるように、所得が70万円以下の弁護士が本当にたくさんいるんです。今回は、業界内から見た“食えない弁護士”の特徴について、3つに分けてお話しします。」


目次

弁護士資格は文系最強!? それでも「食えない」現実

「弁護士資格って、文系では最強の国家資格なんですよ。」

「司法試験に合格すれば、弁護士登録だけでなく、司法書士、税理士、弁理士、社労士、行政書士など、他の士業への登録も可能なんです。つまり、司法試験にさえ通れば、ほぼすべての士業が目指せる。それほど強力な資格なんです。」

「それにもかかわらず、年間の所得が70万円以下という弁護士が、あの統計に示されている通り、一定数いる。これって相当深刻なことだと思います。」

「では、なぜそんなことになるのか? ここからは、内部から見た“食えない弁護士”の特徴を3つ紹介します。」


特徴①:パソコンに弱い

「まず1つ目は、“パソコンに弱い”ということです。」

「弁護士業って、突き詰めると“法律という文字情報”を扱う仕事です。情報をインプットして、整理して、編集して、アウトプットする――この繰り返しです。」

「にもかかわらず、昔の“手書き時代”の感覚を引きずったままで、パソコンは使わない、使えないという弁護士もいます。」

「『パソコンなんて事務員がやるものだろう』『この書類、パソコンで打っといて』――そういうスタンスの先生が、実は結構いたんです。」

「でも時代は変わりました。そんな姿勢のままでは、時代に追いつけず、変化についていけず、結果的に“食えない弁護士”になってしまう。これはよくある特徴の一つです。」


特徴②:コミュニケーションが苦手

「次に2つ目の特徴は、“コミュニケーションが苦手”というパターンです。」

「弁護士の仕事は、依頼者との相談を通じて案件を進めていく、対話を伴う職業です。」

「試験勉強は得意でも、会話になると極端に苦手という人は、やはり仕事でつまずきがちです。」

「皆さん、想像してみてください。自分が人生の一大事で法律事務所に相談に行ったとします。会議室でスーツ姿の弁護士が出てきた。でも、質問してもモゾモゾして明確な回答が返ってこない。どこか自信なさげで、目も合わせてくれない……。」

「そんな対応では、信頼関係なんて築けませんよね。『この先生に本当に任せて大丈夫かな?』と不安になります。」

「そうなると、最初はボス弁からもらった案件でも、徐々に依頼者が離れていき、人が寄り付かなくなる。結果、食えない弁護士になってしまう。こういったケースも非常に多いです。」

特徴③:集客・接客を軽視している弁護士

3つ目の特徴は、集客や接客を軽視している弁護士です。

どういうことかというと、弁護士業というのは、先ほども話した通り「顧客相手のサービス業」です。
だからこそ何よりも大切なのは、「相談者が事務所に来てくれること」、そして「また困ったときにリピートしてくれること」です。

ところが、中には「日本で一番難しい文系の国家資格を取ったんだ」と天狗になって、プライドが高すぎる弁護士もいます。
たとえば──

「弁護士が集客なんてみっともない」
「俺は客に頭なんて下げない」
「接客?感じよく応対?そんなの弁護士のやることじゃない」

──というような考え方をしている人が実際にいるんです。

昔は弁護士の数が少なかったので、クライアントも「仕方なく」事件を依頼していたという状況もありました。
しかし、今は弁護士の数がかなり増えています。
そのため、集客や接客、お客様対応を軽視している弁護士は、どんどん「食えない弁護士」になってしまっている、という傾向があるんです。


より深刻なケース:お金を横領して逮捕される弁護士

ここまでは「食えない弁護士」でも、まだ他人に迷惑をかけていないケースです。
でも、ここからが本当に深刻です。
中には「食えない」を通り越して、人のお金に手をつけて、横領で逮捕されてしまう弁護士もいます。


弁護士が逮捕される理由

そんな人、本当にいるの?と思うかもしれませんが、実は結構いるんです。

共通して言えるのは、「変化についていけない」こと。

たとえば学生時代、勉強はすごく得意だったけれど、実務に出ると「お客様とのコミュニケーション」や「パソコンでの処理」が求められる。
昔は書面も全部手書きで、万年筆を使っていたような時代です。
でも今は、ワープロやパソコンが当たり前。
そういった「技術的な変化」についていけない人が、取り残されていきます。

そして、逮捕される弁護士の多くは、もともとずっと低空飛行だった人ではなく、一時期は羽振りが良かった人なんです。
収入がガクンと落ちたとき、その現実を受け入れられず、無理な経費や広告費を使い続けてしまう。

結果、「ちょっとだけ借りよう」と、顧客の預かり金に手を出してしまう。
それが、横領で逮捕されるパターンです。


弁護士はなぜ横領しやすい?

弁護士という仕事の仕組み上、横領が起きやすい構造になっている部分もあります。

たとえば、交通事故の被害者の損害賠償金を保険会社から回収する際、
一度、弁護士の口座に1,000万円、5,000万円、場合によっては1億円単位で振り込まれることがあります。

そしてそこから、弁護士報酬を差し引いて、残りを依頼者に渡す、という流れになります。

そのため、弁護士の口座には「顧客からの預かり金」が多く入っています。
本来は、これを自分の口座とは別にきちんと分けて管理しなければいけないという明確なルールがあります。

でも、経営が苦しくなった弁護士は──
「ちょっとだけ借りるつもりで…」と、その口座に手を出してしまうことがある。
これが横領であり、最悪の場合、逮捕されてしまうのです。


では、どうすれば「食えない弁護士」にならないのか?

方法はシンプルで、さっき話した3つの特徴を“逆にすれば”いいんです。

  1. パソコンやスマホなどの情報機器に強くなること
  2. コミュニケーション能力を高めること
  3. 集客や接客に真剣に取り組むこと

さらに言えば、相談のときだけでなく、普段から社会に目を向けて、
「どんな人が、どんなことで困っているのか」に耳を傾けて考えることが大切です。

書類を作るだけではなく、法的に困っている人にどうアプローチできるのかを考える。
そういう体制を整えるのが、本当に強い事務所のつくり方なんです。


まとめ:なぜ「食えない弁護士」が生まれるのか?

結局のところ、「食えない弁護士」は──
司法試験に受かって弁護士資格を取ったところがピークになってしまい、その後は慢心して時代の変化についていけなくなる。
その結果、社会の流れから取り残されて、お客様も離れていき、貧しくなっていく。
そうした悪循環に陥ってしまうのです。

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